USA is NO.1
〜世界の超大国が抱える課題〜

 2年生に進級して最初の地理学習は「アメリカ合衆国」です。詳細については述べませんが、地理学習については「失われた10年」という表現を用いる方もいらっしゃるぐらいに、旧学習指導要領にはその運用も含めて課題があったように思います。新学習指導要領では地誌的な学習も多用されることになりました。「アメリカ合衆国」もこの新学習指導要領をふまえ、地誌的な扱いを大切にしながら単元を構成しました。
 「アメリカ合衆国」は、産業を含めた経済はもちろん、政治や軍事などの面においても唯一の超大国として世界に対して大きな発言力を持っています。建国の歴史をひもといてみますと、この発展には移民を受け入れてきたその姿が浮かび上がってきます。しかし近年、この移民のようすがこれまでとは少し違ってきていることがうかがえます。すなわちヒスパニックの急増です。中南米からの移民の中には不法移民も多く存在していることが懸念され、彼らが低賃金で就労することなどへの国内での反発も少なくありません。また、イラク戦争とその後の米兵の死者数5000人を超えていますが、市民権をちらつかせることで移民を軍隊に入隊させることもあるようです。実際、2008年4月に横須賀で米兵がタクシー運転手を刺殺する事件が起きましたが、この容疑者はナイジェリア国籍であったことが報じられました。この他、建国の歴史とも関連しますが、合衆国憲法では武器保有が認められていて、銃犯罪が後を絶たないなどの課題もあります。
 生徒たちには「アメリカ合衆国」について抱いているイメージがそれぞれあります。学習を通して、その認識を深めてくれることを期待しました。単元の最後に生徒たちがまとめた文章を、社会科通信『ピース』に掲載しました。ご覧下さい。

 学習の前に「アメリカ合衆国」に抱いていたイメージ

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社会科通信『ピース』

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